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悪気なくルールや順番を守れない子
ルールを理解していないわけではないんだけれど、悪気なくルールを守れない子
は先生からもお友達からも怒られてしまうことが多くなりやすいです。
例えば、
みんなで新しいおもちゃで遊ぶことになり、先生がルールを説明してから遊ぶよ!
と最初に説明したのに、「遊びたい!」という気持ちが先走って、ルールを忘れて説明が終わる前に一人だけ先に触ってしまったりします。
そうすると、周りの子から
「ずるい!」
「ルール破った!」
と怒られてしまうことが起きるのです。
ルールが守れないのはADHDの特性なの?
ルールが守れず、自分の気持ちが先走ってしまうのは、
ADHDの特性で行動にブレーキをかけるのが苦手ということが関係しています。
分かってはいるけど、止められないのです。
またASD(自閉症スペクトラム症)の特性も併せ持っていると、そもそもルールを正しく理解できていない場合もあります。
他にも、ASDの特性も持っている場合、
お子さんによっては理解はできているけど、他の子どもの気持ちを察したり反応を捉えるのは苦手なので、
自分の行動の結果、お友達が怒っているということを上手く結びつけて考えられないということもあります。
つまり、ルールが守れない子にも理由は様々です。
ですがそういう子たちは、怒られてもまた同じことを繰り返してしまうことが多く、
その結果、どんどん先生から怒られることが増えてしまいます。
本人もなんで怒られているのかよくわからないまま、ただ否定されることが増えてしまうため
自信をなくし、余計に行動が目立つようになっていくことがよくあります。
そうなると
・お友達に手が出ることが増えたり
・言うことがさらに聞けなくなったり
・家でもお母さんからの話をちゃんと聞けなくなったり・・・
と、まさに負のループが簡単に完成してしまいます。
ルールが守れず、お友達とトラブルに・・・
娘もよくありました。
今は友達とも穏やかに過ごせるようになりましたが、ルールが守れずお友達と上手く付き合えない時期が長くありました。
保育園の頃、ある日、ダンボールハウスがやってきたんです。
ダンボールハウスは通り抜けできるような状態になっていて、
みんな、中では止まらず通り抜けて遊ぶこと!というルールがあったそうですが、
ルールは分かってはいるものの自分の欲求を止めれず、ダンボールハウスの中でじっと止まってしまうことがあったのです。
そうすると、
「〇〇ちゃん、あかんで!」
「先生、〇〇ちゃんルール破った!」
とあちこちからクレームが湧きますよね^^;
ですが、そうなると余計に頑なになってしまう娘なので、意地を張って、さらにルールを破ろうとしてしまっていました。
その状態を、さらに先生から怒られ最終的に爆発した娘が何か物に当たったり泣いたり、誰かに手を出してしまったり・・・
そんなことがあったのです。
ルールが守れないお子さんのママは先生と連携は必須。
このタイプのお子さんの場合、先生と連携することは絶対に必要です。
先生にも子どもの状況を理解してもらわないと、怒られることが増えて本人の失敗体験が蓄積されてしまうからです。
だけれども先生と連携さえすればいいか?というとそういうわけではありません。
そもそも根本的な問題は脳の特性からきているからです。
・行動を止められない
ならば、
行動のコントロールをするための脳の回路を発達させてあげないといけませんし、
・ルールが伝わりにくい
のであれば、お母さんも家で子どもがわかる伝え方をしていかなければ脳の発達が進みません。
この脳の特性自体は、先生に理解してもらったところで伸びるものではありません。
集団での困りごとは集団の中でしか解決できないんじゃないかと思っておられる方もいらっしゃるかと思いますが、
実は、家でのお母さんのコミュニケーションがかなり大事になるんですよ^^
逆に言うと、家での関わりで改善していけるんです^^
ルールが守れない子へのおうちコミュニケーション
伝わる言い方でお母さんが会話する!
行動のコントロールが未熟な場合も、ルールをそもそも理解できていない場合も、理解して考えるという脳が未熟なことが多いです。
その脳を根本的に伸ばすには、お母さんが伝わる言葉で子どもと会話することがすごく大事になります。
なので、間接的な表現ではなく、直接的な表現で子どもにとって欲しい行動を具体的に伝えることを意識してください。
「走っちゃダメ!」→「歩こうね!」
「なんでそんなぐちゃぐちゃにするの!」→「これはここに直してね!」
「〇〇しないで!」→「〇〇の後に□□していいよ!」
というふうに、こどもに禁止のことを伝えても、禁止されてそしてどういう行動をとったらいいのかわからないと、脳の力が伸びませんので、まずはしっかりこどもが取るべき行動を伝えてあげる。ということをしてみてくださいね!